小牧の歴史
小牧と敦賀
初代、小牧由之助。明治30年7月7日、宮津の一隻の小舟をもつ漁師のもとに生まれました。幼少時代は家計を支えるため、父を手伝う毎日。 大正2年、小牧かまぼこの第一歩ともいえる蒲鉾店への奉公がはじまりました。 5年後、その奉公を終えた由之助は、蒲鉾づくりの修行に出たのです。 放浪先は蒲鉾の先進地でもある下関や九州、そして北陸各地におよび、大正13年、由之助は敦賀の蒲鉾店より声がかけられました。 「ここだ」と由之助がそう決めた理由、それは敦賀の水。おいしい蒲鉾作りには水にあったからです。そして、由之助はこの敦賀の地に永住を決め、敦賀の蒲鉾店で修業を重ねたのです。
小牧かまぼこ、味の誕生
昭和7年5月、ついに小牧かまぼこの歴史の幕開け。由之助は、敦賀町末広の一角に小牧かまぼこ店を開店。当初は予想を上回る地元のお客であふれ、消費者からの激励も相次ぎました。由之助は、改めて確信した。「うまい蒲鉾をつくろう。私が一生かけて取り組むものはこれだ、この蒲鉾だ」と。 由之助の味の追求には一切の妥協も許すことなく、もちろん手間暇も惜しまなかった。 水と同様に素材にも徹底した吟味を重ね、味付けには貴重なみりんを大量に使うなど、念の入れ方は、周りの職人も呆れかえるほどでした。 しかし、この結果「あきのこない味」「しまりのいい味」との定評を得て、地元の消費者のみならず、敦賀の味として観光客の間でも親しまれるようになりました。
小牧、時代とともに
創業以来、様々な時代を経て現代。初代の味として続く板付きの焼かまぼこ、焼ちくわ、丸天、棒天をはじめ、素材のうまみをいかした珍味蒲鉾など、長い年月の間に誕生した小牧の味は、この先も時代とともに続いていきます。
会社沿革
昭和7年5月 | 小牧蒲鉾店、敦賀町末広(現在の相生町)で開業 |
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昭和22年3月 | 敦賀市松栄町に店舗を新築して事業再開 |
昭和29年2月 | 天皇皇后両陛下へ御進講の際に参考品としてかまぼこを献上 |
昭和35年4月 | 浩宮殿下誕生としてかまぼこを献上 |
昭和44年11月 | 宮内庁御用達を承り、皇室へかまぼこを納入 |
昭和55年10月 | 現在地(敦賀市余座)に新工場・社屋・店舗を建設 |
平成28年3月 | ジーライオングループへ参入 |
令和4年5月 | 創業90周年を迎える |
令和4年11月 | 店舗を改装・拡大し、オープン |